わくわくしてもらう看護ケア

週2回の訪問看護の仕事も、もうかれこれ8年目になります。




たくさんの方の担当になり、
たくさん勉強させて頂いています。



在宅療養している方のところへ行く訪問看護は、担当利用者さんとのお付き合いが長くなるのもしばしばです。



わたしが担当するYさんは
ALS(筋萎縮性側索硬化症)という筋力がどんどん低下していく進行性の難病です。


Yさんとのお付き合いももう2年以上になります。


ほぼ四肢は動かず
自発呼吸をサポートする人工呼吸器を装着し、生活のすべては介護者に頼ることなくしては生きられません。



Yさんとはまばたき、そして彼女が頭をわずかに動かすことで感知するセンサーによりパソコンを操作し、言葉を文字にすることで意思疎通を図ります。


わたしはつらいことがあると
彼女のことを考えます。


Yさんに比べたら、自分の苦労なんて
大したことじゃない。


そう思えて、また前に進めるからです。




みなさんもどうか想像してみてください。


動きたくても動けない。
意識だけはしっかりあって
ただ天井と
自分と向き合う感覚の世界、、、、






そしてYさんはALS以外の疾患にも悩まされています。



気管から原因不明の出血を繰り返し、
今までにも何度も肺動脈塞栓術を行っているのですが、


今尚、出血するため、止血剤を持続で点滴する必要があり、
そのためにポート(皮下埋め込み型中心静脈栄養)管理をしています。



このポート管理が始まってからは、
状態が落ちいていなかったこともあり、
今までYさんが楽しみにしていた
車椅子に乗って、ショッピングに行くことができなくなりました。



「また点滴がはずれて、ショッピングに行きたいよね!」



Yさんとしきりにそんな話をしていました。



先日、Yさんはこのポートからの感染による菌血症で入院をしました。



高熱を繰り返し、からだのあちこちが痛い痛いと訴えていました。



入院中は抗生剤の投与等、全身状態の管理が行われ、血液データ、本人の状態も安定し、そろそろ退院、在宅に戻るというところで


入院している病院で
担当者会議(ケアマネ、病院の主治医、ナース、在宅主治医、在宅担当訪問ナース、ケースワーカー、保健師、在宅介護ヘルパーなどの各担当者が集まり今後の方針などを話し合う会議)がひらかれました。



主治医によれば、気管からの出血をおさえるための点滴を内服へ切り替えようと考えたが、それは不可能で



今後も持続で点滴を注入する必要があるとのこと。



在宅でのポート管理は病院と違い、清潔操作を完璧に行うには限界があり、
各訪問看護ステーションの担当者とも



できる限り感染のリスクを減らすために清潔操作の確認と統一を図りました。



もちろんそれは最低限、医療者がきちんと行うべき部分です。






そして、それプラス大事なこと。






それはYさんに少しでもわくわく楽しく生きてもらうこと。



わたしは主治医に持続点滴のまま、以前のように車椅子でショッピングに行く許可をもらいました。




今月になり、Yさんは在宅に戻ってきました。



「おかえり〜♫」と笑顔で訪問しました。久しぶりに彼女と話し



そして思ったことを伝えました。
もちろん、Yさんと信頼関係があってのこと。


「あのね、わたし今回のYさんの入院で思ったんだけど、

Yさん、今回の入院だけじゃなく、今まですごく治療頑張ったきたでしょう?

手術何度もして、ポートも作って、たくさんのことを頑張って、

で、今回は菌血症で入院して。

頑張れるだけ頑張ったから、
あとは、Yさん、
余計なことは考えないで、毎日わくわくすること考えて!笑

そしたら免疫だって、バンバン上がって、元気になれますからね!

また車椅子に乗って、ショッピング行けるようにするから!」


Yさんは何度も大きくまばたきをしてくれました笑







今日もYさんの訪問がありました。


今日は、寝る前にわくわくすること考えて!

好きな俳優さん思い出してドキドキしてくださいね!


好き勝手にそう言って、

Yさんも笑ってくれました。



真剣な医療、介護現場はときに息が苦しくなります。


本当は笑顔になってもらうための医療。わたしたちの役割。



またアロマ持ってほっこりしてもらったり、わくわくトークのスキルを上げなくちゃ!と思います。



春には彼女のために車椅子に乗ってショッピングに行く看護計画を立案しなくては笑



結果、わくわくするのはわたし、、、、、、、というオチです!



みなさま、明日もドキドキわくわくで
お過ごしくださいね!




月見草

病院やクリニックでの勤務を経て補完代替療法/ホリスティック医療としての水中療法や運動療法、アロマセラピーに興味をもちはじめるように。個々のステージや生活習慣、健康観にあわせた ケアの方法を提案できたらと思います。

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